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研究活動

公益財団法人生協総合研究所 2021年度第5回公開研究会
健康でありたいという願いによりそって
~広げる、つなげる、生協ならではの健康づくり~

○ 開催日時
2021年8月27日(金)13:30~16:30
○ 開催方法
ウェビナー形式での配信
○ 参加者
167人
プログラムと報告者
基調講演
「健康格差の縮小に向けたゼロ次予防」
近藤克則氏(千葉大学 予防医学センター 社会予防医学部門 教授)
事例報告
「〈広げること〉〈つながること〉を大切にした、生協ならではの〈健康づくり〉で〈短命県返上!〉」
三浦雅子氏(青森県生協連 常務理事)
「事業と組合員活動が連携して取り組む「食DE健康〉」」
三枝みさ子氏(ユーコープ 組合員参加推進部 部長)
「はかるたいせつPROJECT」
高畠展子氏(コープこうべ 総合品質保証室統括 兼 商品検査センターセンター長)
総括報告
「生協総合研究所〈人生100年時代における健康づくり研究会〉問題提起」
山内明子氏(コープみらい 常務理事)
概要

 本公開研究会は、「人生100年時代における健康づくり研究会」が2021年3月に取りまとめた問題提起(日本の生協の今後の「健康づくり」の発展方向)を全国の生協関係者等に紹介し、生協の健康づくりをさらに広げる契機とすることを目的に開催した企画です。

 前半は、千葉大学の近藤教授による基調講演です。「健康格差の縮小に向けたゼロ次予防」は「人生100年時代における健康づくり研究会」での議論の基本になった考え方であり、今回の公開研究会でもゼロ次予防社会が何かを示す研究結果、即ち居住環境や社会参加の程度による認知症発症リスク等への影響に係る様々な調査結果からSDH(健康の社会的決定要因)について説明いただきました。さらに、健康格差の小さなまちづくりに貢献できる可能性がある生協の事業や活動についても、期待を込めて例示いただきました。

 後半は、「人生100年時代における健康づくり研究会」に参加いただいた3生協(連)からの健康づくりの事例紹介と、上記問題提起のポイントの要点解説です。

 三浦氏は、青森県生協連が60周年を迎えた2017年に「安心してくらせる地域づくり」の柱として「健康づくり」を据え、以降、「広げること」と「つながること」を大切に展開してきた青森県内の多様な取り組みを紹介されました。

 三枝氏は、ユーコープが事業と活動の連携をめざして取り組んでいる「食DE健康」(2018年度~)を、コロナ禍の中でも工夫を凝らして実施した事例も含めて紹介されました。

 高畠氏は、コープこうべの「はかるたいせつPROJECT」(2017年度~)について、3つのテーマ(たべるをはかる・からだをはかる・はかるキャラバン)に整理して説明されました。

 山内氏は「人生100年時代における健康づくり研究会」の座長として、健康観についての研究会での議論から2つの行動提起(つながりや参加の場の拡大、減塩の推進)に至る問題提起の要点について、わかりやすく解説されました。山内氏が語った、必ずしも最高の健康状態ではなくても「折り合い」をつけていくという視点が共感を得たことは、参加者アンケートから伺えます。

 「人生100年時代における健康づくり研究会」が問題提起の中で全国の生協に向けて提起した行動は、次の2つです。