知の市場

第2回講義概要「消費者力を高める」

○ 開催日時
2021年4月20日(火)15:00~16:30
○ 開催会場
大東文化大学 板橋キャンパス(高島平)
講師とテーマ

三谷 和央(全国消費者団体連絡会 事務局次長)
「消費者力を高める」

概要

 第2回講義の講師は、全国消費者団体連絡会(全国消団連)の三谷さんです。日本の消費者団体の現況と役割、消費者の権利と責任、(特に若者の)消費者被害の現状、新型コロナウイルス関連など近年の消費者問題、消費者関連法の改正の歴史(1990年代以降)などについて講義をしていただきました。

受講生の受けとめ

 学生たちが今回の講義後に提出したレポートの一部を、抜粋して紹介します。

Q 生活協同組合(団体)のどのようなところに興味や関心を持ちましたか?
または持てませんでしたか?

Aさん
消費者団体が全国にあると知り、驚きました。コロナの第一波のとき、マスク関連の相談が殺到していたことを初めて知りました。時代によって変わる被害に対応していくところが、すごいと思いました。

Bさん
様々な消費者問題の中で、特に成年年齢の引き下げが気になりました。大人でもだまされるのに、更に社会経験が少ない世代となると被害も増えてしまうと思うので、やはり教育の場を増やすことが重要になってくると思いました。

Q この講義のポイントは、どこにあったと思いますか?

Cさん
消費者被害は想像よりも身近にある。それは若者であっても、高齢者にとっても同じであり、消費者被害の手口も巧妙化しているため、被害にあった際には消費者団体に相談する。(クーリングオフなどを活用することも検討する。)「188」に電話をすれば様々な相談が可能であるため、どんな小さな問題であっても相談してみることが大切である。また、有用な情報は周囲にも共有し、被害の拡大を防ぐ。

Dさん
消費者の「権利」と「責任」が今回の講義のポイントだと思いました。自分で責任を持って行動、買い物をすること、甘い話や請求額が本当に見合っているのかをしっかりと見極めていく必要があるということがよく理解できたので、今後消費者の立場として被害にあわない行動をしていきたいと思います。

Q この講義や生活協同組合(団体)に対する意見・感想を書いてください。

Eさん
「基本的な需要が満たされる権利」は、昨年から続いているコロナ禍においてマスクやティッシュやトイレットペーパーの買い占め・転売などの問題が起こったが、この権利が侵害されていたのではないか(一般消費者の目線から)と思った。この権利があったことすら知らなかったため、今後は意識をしっかりと持っていきたいと思った。

Fさん
消費者被害の現状を知り、自分が将来被害にあった際には国民生活センターに電話するなど、解決策を見つけることの重要性を感じました。また、近年ではネット関連の被害件数も多いので不正な取引や契約をしないよう、消費生活相談等を積極的に活用することを心がけたいと思います。普段私たちが利用している販売事業者に潜む危険性を実感し、そういったものを見極める力(判断力)を身につけていきたいです。